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勉強会

2022.07.04 | Category: 活動の中から



最近はあちらこちらで鮮やかな色をしたアジサイの花が目に飛び込んできますが、TODAYには色とりどりの個性を持ったお子様たちが毎日、元気に通ってくれています。そんな個性豊かなお子様のより良いパートナーとなるために、TODAYでは職員の自主的な勉強会や、保護者様向けの勉強会が行われています。今回はその内容を少しご紹介したいと思います。
内容は自閉症を理解するためのものですが、どのお子様の成長にも参考になる内容となっています。

まず、お子様と関わる基本として、「フェイストゥーフェイス」「ワンアップルール」などが挙げられます。
「フェイストゥーフェイス」お子様の視界の中に大人の顔があり、お子様が見ようと思えば見れる位置に大人がいることが大切です。
「ワンアップルール」お子様が無言語であれば大人は1語、お子様が1語話せるなら大人は2語、お子様が2語話せるなら大人は3語というように、お子様が使える言葉プラス1語の言葉を大人が返していく方法です。さらに多く話せるようになった時には、どちらかが一方的に話し続けるのではなく、子どもと大人がバランスよく、会話のキャッチボールをしていくことが大切です。
この二つは自閉症療育に限らず、子育てにおいていつも心がけたいことですね。

では、自閉症の段階と、段階に応じた関わり方をご紹介します。
①非言語段階
まだ自分の意思を他人に示そうという姿が見られない段階です。
この段階では、「たかいたかい」や「いないいないばあ」など、おもちゃを使わず、体と体、表情と表情が向き合う遊びをします。
ここで大切なことは、まず1度だけやってみて、お子様の反応があればもう1度行うということです。お子様が何らかの方法で意思表示することで人と関わりを持てると気づくような機会を作ります。

②クレーン段階
指差しやクレーン行動と呼ばれるような、自分の体を使った意思表示になります。
おやつの時は絶好の機会で、例えばバナナをおやつとして与える場合、お子様が欲しがるたびに、バナナを一口ずつ出し、そのたびに「バナナ」と言いながら食べさせていく。これを何度も繰り返すことによって、言葉の理解を定着させていきます。

③単語段階
まず最初に出る言葉は要求言語と言われています。欲しいものを手に入れるための言葉です。
お子様が取れないが見えるところに物を置くと、「とって」と言えるようになるなど、お子様が興味のあることに言葉を添えていくことで、言葉の習得が早くなっていきます。
また、「どっち?」と選択肢を示す質問も有効です。

④応答段階
大人との関わりの時間が増え、2語文が話せるようになります。
お子様が話すのを待つことが大切です。また、自発的な発語を促すために、わざと靴を左右反対に履かせて、「違う」などの発語をさせるなど、大人がわざとドジを踏むことも時には有効です。

⑤文法段階
譲歩や依頼、質問など、様々な文法を同時にマスターすることになります。子どもが言葉を探している様子が見られる時は、大人は「待ってるよ」と期待の目でお子様を見ながら待ちます。これは、言葉のキャッチボールをするために重要なことです。

⑥会話段階
家庭でのやりとりは不自由しない程度になります。しかし、学校や社会の中では、自分のことを理解していない人と話すことになります。
このことに対応するために、会話を続ける練習も必要になります。

ここでは大まかな特徴と関わり方を挙げさせていただきました。
今後も勉強会などの機会を通して療育への理解を深めていきたいと考えています。
今後とも子育てのお悩み等ありましたら、どうぞお気軽にお声かけください。ご一緒に悩み、歩みながら、お子様の成長を喜び合いたいと思っております。

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