【児童発達支援TODAY】~怖いのは二次的な障がい~ 2018/11/20の記事一覧
【児童発達支援TODAY】~怖いのは二次的な障がい~ 2018/11/20
「グレーゾーン」の子どもとは、知的な遅れがないか、あってもごく軽度のもので、社会的、対人的、学力的、そして行動の適応に何らかのつまずきが見られる子どもを指します。
家庭や集団生活の中では、先ほど挙げたような「ちょっと変わっている」特徴を示すことも多いものです。
たとえば、落ち着きがない状態の子どもは、小さい頃から家族に怒られ、学校に行ってもいつも注意されて、本人の自己肯定感は失われるばかり……といった状況になりがちです。
また、周囲の人の気持ちを理解するのが難しい子どもの場合には、誤解やいじめを受けやすく、果てには不登校やひきこもりとなる可能性まで出てきます。
勉強がよくできる子どもの場合には「グレーゾーン」だと気づかれないまま大人になり、社会に出て人間関係や仕事上のトラブルを抱えてつまずき、
はじめて発覚するというケースもあります。適切な対応がなされなければ、大人になってからも、ひきこもりやうつ病のリスクが高まってしまうのです。
「グレーゾーン」の子どもに懸念されるのは、こうした二次的被害です。日常生活に支障がなければそれは個性であり、問題となりませんが、
その特性が周囲との軋轢を生んだり、本人の単なる努力不足と見なされ、他人からの評価も自己評価も著しく下がる状態が続いたりすると、こころの健康を害する原因となります。
「障がい」という言葉のイメージばかりが先行する現状で、極端な誤解を防ぐためにも、また人知れず悩んだり苦しんだりする子どもを減らすためにも、
まずは発達障がいそのものについても知っておきたいものです。
発達障がいとは、先天的な要因により脳の発達に偏りが生じる、脳機能の障がいのことです。かつて言われていたような、
家庭内でのしつけ不足や本人の努力不足とは一線を画すものです。
二次的な被害を防ぐためにも、早い時期に療育を受けることをお勧めします。