【児童発達支援TODAY】~我慢する力を伸ばす~ 2018/10/20の記事一覧
【児童発達支援TODAY】~我慢する力を伸ばす~ 2018/10/20
今後の幼稚園・保育園生活や小学校生活を想定して、「これぐらいの年齢ならそろそろ我慢をすること」も覚えさせないと、集団生活に入って行けないのではないかなと将来が心配になることってありますよね。
・いつまでたっても、こだわりがなかなか取れず、すぐにかんしゃくを起こしてしまう。
・一度「お菓子が欲しい」と言い出したら、与えるまで絶対に引かない。うるさすぎてこちらの心が折れてしまいそうになる
・お友達と遊ぶときにもなかなか自分が譲ることがない・・・など
発達に偏りを抱えるお子さんたちは、我慢をすることが苦手であることが多いとされています。
なぜ、我慢をすることが苦手なのかというと、
まず自閉傾向が強いお子さんの場合「自分と他人の区別がはっきりつきにくいところがある」ので、「親と自分が別人格」で「親が自分の思う通りに動かない、動けない」というところを感覚的に理解することに乏しい面があるからです。
また、ADHD 傾向が強いお子さんの場合は、ここでは「我慢が必要というルール」よりも、どうしても手に入れたい実行したいという「突き抜けるような衝動的な欲求」に突き動かされてしまい、自分をコントロールすることができなくなってしまうからです。
「やってはいけない」と分かっていても、すでに体は勝手に動き出していて、自分でも「またやってしまった!という後悔」や自己否定を募らせていることが多いです。
ところで、この「我慢を覚えさせていく」訓練を行っていくには、実は適するタイミング、発達年齢があることをご存知ですか?
この「我慢をしていくことを覚えさせていくタイミング」というのを誤り、ふさわしくない時期に、お子さんたちに我慢を強要してしまうと、「自分を認めてもらえていない」という自己否定感が強まってしまい、問題行動や情緒不安定さとして現れてきてしまうケースがあります。
また、求められていることの意図などが飲み込めず、注意されたことで逆に変なこだわりを作ってしまい、本来であればもう少し早めに習得できていたようなことも、結果的に習得が非常に遅れてしまうということもあります。
適切な「我慢を覚えていくタイミング」を周囲の大人が知り、ふさわしい対応方法を知れば、お子さんの「我慢するという力」を自然に伸ばしていくことができ、自己コントロール力を育てていくことができます。
自己コントロール力が育ってくれば、「ちょっと待ってね」とか「〇〇してほしいな」という、ママ側の要求もうんと通りやすくなるので、お子さんとの生活が格段にラクになってきて、親子の笑顔が今よりもっと増えていきます。